面接の逆質問で「特にありません」を避けるべき理由

「何か質問は?」と尋ねられた時、特に何もなければ、「ありません」と答えても平気?

「最後に何か聞いておきたいことはありますか?」
面接で、最後にこんな質問をされた経験があるでしょう。こんな時、みなさんでしたら、どんなことを聞きますか?

「特にありません」

そう答えてしまってはいないでしょうか?

確かに、「面接の中で聞きたいことについての説明は受けたから」というケースもあるでしょう。こういった質問を通じて面接官が意図しているのは、相手の本音を引き出すということ。

つまりあなたが本当は何に関心を持っているのか、見極めようとしているわけです。

目次

「聞きたいことはすべて解決済みだったので…」は通用しない

丸川忍さん 29歳
Webデザイナー

Webディレクターを目指し、コンシューマ向けのWebサービス企業に転職を決意した丸川さん。一次面接では現場の担当上司と意気投合して確かな手ごたえを掴み、社長との最終面接に臨みます。

ところが面接の中でほとんどの疑問が解決してしまったこともあり、「最後に何か聞いておきたいことはありますか?」との質問に対して、思わず「特にありません」と答えてしまいます。

丸川さんにしてみれば、「御社に対して何の迷いもありません」という意味を込めての答えだったのですが、結果は不採用に。

どのような意図があったとしても、与えられた機会を生かすことができなければ「当社に対する関心が低い」、「機転が利かない」と見なされてしまう恐れがあります。言うまでもなく、これは大きなマイナスです。

逆にスキルが低くても、会社のことを勉強していろいろ質問してくる人は、「当社に対する関心が高く将来的な成長も見込める」という印象を与えられる可能性があります。

思いつきで何でも聞いてしまうとマイナス評価に

しかし、「聞きたいことは?」と言われたからと、言葉通りに解釈して「何を聞いてもいい」というわけではありません。

たとえば、「面接で話題にならなかった労働環境や職場の雰囲気について聞いておきたい」と、考えたのなら要注意。思わぬ落とし穴に陥りかねないのです。次は、そんな事例を見てみましょう。

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社員の帰宅時間を聞いたばかりに…

奥田秀文さん 27歳
JAVAエンジニア

キャリアアップのため、自社でWebサービスを展開する企業に転職を希望した奥田さん。一次面接を無事に突破し、人事担当による二次面接に進みます。そこで「最後に何か聞いておきたいことはありますか?」との質問が……。

面接が終始和やかなムードで進んでいたこともあり、ついうっかり本音で「みなさんは、何時ころに帰宅されているのですか?」と聞いてしまいます。

それまで目立ったミスの無かった奥田さんですが、なんとこの一言が原因となって、不採用の判定を下されることになってしまったのです。

転勤や残業の有無、女性ならば産休制度といった労働条件が気になるのは当然のこと。実は奥田さんの場合も、現在の会社で連日夜の10時まで残業を行っており、転職先での労働時間を重視していたという事情がありました。

とはいえ本来、この手の質問は内定後の面談などで確認するというのがセオリーです。面接の段階で聞いてしまうと、採用側に「仕事内容より労働条件を重視する人なのだろうか」という、労働意欲に対する懸念を与えかねません。

もちろん、労働条件に関する質問をしたからといって、必ずしも不採用になるわけではありません。ただし複数の候補者が最終選考ラインに残っている場合などは、より仕事に情熱を感じられる希望者を選びたくなるのが、経営者の心理というもの。

こういった、質問が面接の命運を分けてしまうケースは、決して少なくないのです。

「聞きたいこと」を事前に5つ以上用意しておこう

では実際に、面接において「最後に何か聞いておきたいことはありますか?」という質問を受けた場合、どのように返すのがベストなのでしょうか?

まず頭に置いておきたいのが、この種の質問への対応は十分に注意しなければならないのと同時に、面接において自分からアピールできる唯一のチャンスでもあるということです。

たとえば、「◯◯◯というベンダー資格の勉強をしているのですが、御社ではどのように生かせますか?」という質問を行えば、スキルアップに関する意欲をさりげなく伝えることができます。

また「社員同士で交流するようなイベントや勉強会はありますか?」と聞けば、社交的な性格を強調できるでしょう。このように、状況に応じて上手く質問を組み立てることができれば、これまでの面接でアピールしきれていない部分に注目してもらうことができます。

もうひとつのポイントは、事前に5つほどの質問項目を用意しておくということです。あらかじめ複数の質問を考えておけば、いざという時に現場で慌てることがありませんし、面接の中で「聞きたかったことが全部解消してしまった」ということも無くなるはず。

なお、面接における受け答えのテクニックを向上させるうえでは、実戦形式での模擬面接を行うことが非常に有効です。仕事のスキルには自信があるのに面接が苦手という方は、ぜひ一度、私どもにご相談ください。

Check Points ~「最後に何か聞いておきたいことはありますか?」と質問されたときのポイント

  1. 1.自らアピールできるチャンスであることを念頭に、自分の強みや長所をさりげなく伝えるよう質問を組み立てる。
  2. 2.「特にありません」という答えは、関心が低いと見なされることも。
  3. 3.面接における定番の質問のため、あらかじめ複数の質問項目を準備しておくと良い。

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