10名に1人が働く! 他業界をさきがける建設業界のシニア活用

「定年は60歳」「再雇用制度でゆっくりと働く」「転職は35歳まで」、いままで当たり前のように見聞きしていた壁が、過去のものとなりつつあるように感じる転職事例が増えています。
59歳の建設業界で働く技術者の方は、やりがいを求めて転職をされました。建設業界は人材確保のため積極的にシニアを活用しています。
あなたのライフ・キャリアプランの参考になればと、事例をご紹介します。

再雇用制度は利用しない。増えている、やりがいを求めての転職

ご紹介する転職者は、1級建築士、1級建築施工管理技士を持ち、建築設計や施工管理を行なっている59歳の男性です。
住宅施工管理を皮切りに、オフィスビル、マンション、さらには商業施設と、大きな建物の建設に携わっています。

迫る60歳の定年を間近に控え、現職からは再雇用制度での雇用継続を打診されました。
ずっと現場の最前線での建物建設にやりがいを感じていましたが、打診された仕事の内容は、職種転向するものでした。
後輩育成メインの業務となり、資格は生かすことはできず、給与も下がります。

「長期間働いてきたのだから、定年後はゆっくりとした働き方がいいだろう」
「ゆっくりとするために権限・責務を落とす。当然給与もダウンでよいだろう」

このような考え方もありますが、この事例の方は違いました。
仕事が好きで、まだまだ現役バリバリで働きたい意欲がありました。
60歳になったからといって、年齢だけを理由に、仕事の仕方を変えることは考えられず、仕事へのやりがいを継続できる環境を求め転職を決意されたそうです。
最初は求人サイトなどを利用して転職先を探しましたが、転職後のイメージがよくわかなかったそうで、Spring転職エージェントへ登録したといいます。

転職先に選んだのは、なんと通勤時間10分のご近所の企業です。
残業はほとんどなく、時間におけるワークライフバランスがとれやすそうな環境です。
年収は現状維持、小規模でも経営基盤は安定しており、何より社長の人柄に魅かれたことが大きな決め手です。
これまで同様に技術者としてのやりがいと、時間的働きやすさを手に入れることができそうです。

採用企業は、大型物件ニーズが増えており特定建設業許可をこれから取得するため、そのための資格取得者を求めてたところでした。

他業界をさきがける、建設業界の人材活用

建設業界は「体力勝負」「男社会」で体質が古いとイメージしている方も少なくないようですが、他の業界をさきがけている動きがあります。

建設業界は常にプロジェクトで働くチームプレイでする仕事です。
スポーツでいうとラクビーのようにたくさんのプロフェショナルと協働し、ゴールを目指します。
国内就業者のうち10名中1人が建設業界で働いてるそうです。

建設業と言えば、家、学校、病院、ビル、工場など、私たちのくらしに欠かせない場所を作る建築。もうひとつが、道路、鉄道、水道、ダムなどの公共インフラを支える土木。
その利便性の向上により、私たちは生活が豊かさの恩恵を受けています。
地震、豪雨などの災害から守れるような安全性を作るべく、日々最新の技術が開発されている分野でもあります。
まさに日本の基幹産業です。

さきがけている動きというのは、人材活用です。
今回は「シニア」にフォーカスしていきます。

まず、当たり前に思っていた「定年は60歳」が、そうではなくなっていることを数字からも見て取れます。
厚生労働省のデータから見ていきます。
5月29日に公表された厚生労働省の資料による産業別の66歳以上まで働ける企業の割合が高い順が以下ですが、第4位にランクインしています。

1位 サービス業
2位 運輸・郵便業
3位 宿泊業・飲食サービス業
4位 建設業

さらに建設業の定年制度の状況は以下のとおりです。なんと4社に1社は定年制度がありません。

定年なし:26.5%
定年66歳以上:15%
希望者全員66歳以上まで再雇用:58.5%

技術職が多く、特に有資格者に対するニーズが高まっているため、シニア活用がほかの業界よりも進んでいます。

あなたの希望する働き方は、どのようなスタイルですか?

建設業界のみならず、リーマンショック後の落ち込みを経て、最近は「転職35歳の壁」が崩れてきていることを実感する転職事例が増えています。

企業の側からみた人手不足という課題、個人の側からみた長寿化、若々しいシニアの増加、仕事への思いにより、「1社に60歳まで就社する」ことは多数派とはいえなくなっているのではと感じます。

さらに厚生労働省によると、年代別の退職理由に変化が出ています。
60歳を含む歳の1番は多い理由は「定年・契約期間の満了」ですが、注目すべきは「仕事内容に興味が持てなかった」「能力・個性・資格を生かせなかった」という理由が年々増えていることです。

今回のケースである建設業界は、求人倍率が5倍を超える職種があるほど、深刻な人手不足の状態が続いており、特に、建築士などの資格保有者に対するニーズは高い状況です。
そこで、建設業界が目を付けたのがシニアです。
これらが、ほかの業界に先んじた建設業界での動きです。
「ずっと長く働きたい」と考えているなら、実際にシニア世代の活躍者が多い建設業界は長く働くイメージが湧きやすいでしょう。

この動きは、建設業界の限ったことではなく、今後他の業界でも広がっていくことでしょう。
また60歳以降の働き方は、従来の「ゆっくり働く」だけでなく「やりがい」「バリバリ」を求めて転職することも選択肢として増えていくと考えています。

あなたの希望する働き方は、どのようなスタイルですか?

Spring転職エージェントの強み

今回ご紹介した事例以外にも、たくさんの職種で実績事例があります。営業・マーケティング系での転職をお考えの方はぜひSpring転職エージェントまでお気軽にご相談ください。

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コンサルタント

片平 康久
専門・担当領域:建設・不動産業界(営業・設計・施工管理)

大学卒業後、アウトソーシング会社の法人営業を経て、アデコ株式会社へ入社。
現在はSpring転職エージェントにて企業・求職者の支援を行っている。
建設・不動産業界の営業職~技術職まで幅広くサポートしており、特にミドル・シニアへの実績が豊富。

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