パナソニック ホールディングス株式会社
●材料・デバイス技術部のミッション
パナソニックHDの技術部門において、マニュファクチャリングイノベーション本部は、生産技術に精通した技術者集団として、「新規モノづくりプロセス創出による社会変革」と「事業の競争力強化支援」の役割をになっています。そのような中、材料・デバイス技術部は、材料からデバイスまでのモノづくりにおける要素技術開発と技術のインテグレーションによって、グループ会社・事業部へ完成度の高い「デバイスモノづくり」を提案・提供することをミッションとしています。
●成膜技術課のミッション
材料・デバイス技術部の中の成膜技術課のミッションは、材料創出からデバイス創出における様々な要素技術開発と、それらの技術を束ね差別化ソリューションを提案・提供することです。
画期的なデバイス・部材を実現する、機能膜形成技術及び材料創出技術を開発し、パナソニックGの事業に貢献することを担う組織です。
●募集背景
世界的に脱炭素の流れが加速する中で、カーボンニュートラル化を実現するために化石燃料由来の材料削減が急務となっています。当社製品を含めた工業製品においては、多くのプラスチック原料が用いられていますが、それらの材料を自然由来材料に切り替えていくことが必要です。そのために、私たち成膜技術課では、これまで培った材料分散・混練技術を活用したセルロース複合樹脂開発を進め、化石燃料由来材料の削減に貢献しようとしております。これまでに私達は、従来の石油由来樹脂とほぼ同じ性質をもちながら、ほとんどが植物繊維で出来ている非常にサステナブルな素材である「kinari(キナリ)」を開発・実用化しました。今回、「kinari(キナリ)」を中心としたサステナブル素材事業の拡大に向けた開発加速のために有機材料技術、分散・混練技術、材料分析技術をもった人材を募集します。
●担当業務と役割
主な担当業務は、以下の3点です。
1.新規のセルロース/樹脂複合化プロセス技術の開発:分散・混練プロセスの開発、材料表面処理材料及びプロセス技術の開発、各種分析評価の推進。
2.セルロース複合樹脂の実用化開発:開発したセルロース複合樹脂をQCD(Quality、Cost、Delivery)を満たした商材へと進化させ、事業会社での量産導入を実現する。
3.生産技術プラットフォーム(PF)における技術戦略の構築:生産技術PFの成膜技術の領域において、中長期の技術戦略を立案する。
期待する役割
現在開発を進めている材料プロセス技術開発に対し、その基礎開発から応用展開までを関連事業会社や大学と連携して推進いただきます。さらには、業界の技術動向、市場動向を調査し、次代の技術戦略の構築への貢献に関しても期待します。
●具体的な仕事内容
・パナソニックが独自のプロセスを開発することで生み出したセルロース複合樹脂をベースとし、新たに開発を進めている高機能化や事業拡大に向けた開発業務を行っていただきます。
・特性の異なる複数材料を複合一体化するためのナノレベルの材料表面構造を制御する表面処理技術開発や分散・混練の時系列過程の解明に取り組んでいただきます。さらに、開発材料の形状観察や比表面積測定、機械強度分析、熱分析などの分析、評価を行います。
・事業拡大に向けた材料・プロセス・製造設備の仕様決定や、量産導入計画、製品品質の評価は、開発関連部門と連携して実施します。
・開発で得られた発明や技術データは、知財部門と協力した知財化や、学会への論文投稿、発表などにより技術資産化を進めます。
・さらに将来に必要な技術を学協会への参加や、展示会、WEB情報により調査し、生産技術PFの中長期の戦略ロードマップを関連メンバーと共同で更新します。
●この仕事を通じて得られること
・パナソニックグループとして、材料・デバイス・設備の事業を持つ強みとして、材料プロセス開発におけるプロセス技術や分析評価スキルだけでなく、製品適用による製品開発全体を俯瞰した生産技術スキルを習得することができます。
・社会課題の一つであるCO2削減問題に対して、自らが開発した材料がその解決の一役を担います。チャレンジ意欲高く業務を行っていただき、量産開始時にはその喜びを肌で感じていただけます。
・開発においては、社内外の研究開発部門、技術者と連携した開発を実行していただきますので、有益な人脈形成を行うことができます。
●職場の雰囲気
・リーダークラスは40代が多く、上は再雇用で働いていただいているベテランから、新卒2年目の若手まで幅広い年齢層の組織です。
・PHDの技術部門であり、新しいことにチャレンジすることができる、活発な職場です。年齢や役職に関係なくフラットに議論・相談を行っています。
・業務上、材料・装置を扱うために出社率は高いですが、開発テーマと業務内容に合わせて、適宜テレワークを活用していいただけます。
●キャリアパス
・自職場で、様々なデバイスの生産プロセスを開発をしていただくだけでなく、各人の適正と希望に合わせてキャリアパスを構築することができます。
・例えば、デバイス・商品の量産を行う生産技術者を希望される場合は、事業会社の技術部門で活躍していただくことも可能です。
・また、最先端の研究者を希望される場合は、自職場での社会人博士号の取得や、最適なPHD 技術部門で活躍していただくことも可能です。