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日系企業の転職術 vol.007第二新卒の転職術

新卒で入社した会社からのステップアップやキャリアチェンジを検討している第二新卒者が、チャンスを確実なものにするには、どうすればよいのでしょうか。今回は、そんな第二新卒の転職にまつわるアレコレについてご紹介します。

そもそも第二新卒とは?

厳密な定義があるわけではありませんが、一般的に第二新卒とは、「大学を卒業後に就職して1〜3年程度、25・26歳までの転職希望者」のことを指します。厚生労働省の調査では、新卒で就職した人の約30%が3年目で退職・転職していることが明らかになっており、その数は年々増加傾向にあるようです。
また、現在は多くの企業が、第二新卒の採用に積極的な印象を受けます。こうした動きの背景には、景気がしっかりしている間に10年、20年先をにらんで若い人材に投資したいという企業の考えがあり、今後も第二新卒の市場が拡大し続けていくと考えられています。

第二新卒の転職傾向とは?

転職をポジティブにとらえる人の増加に伴い、第二新卒の転職市場にも変化が生じてきています。その特徴を見てみましょう。

  • 就労条件や環境の向上を目的にした転職が増加かつては「スキルアップ」を目的とした転職が多かったものの、現在はそれに加え、「よりよい就労条件や環境で働きたい」「経営基盤が安定した企業で働きたい」といった理由で転職を検討する人が増えてきています。これは、第二新卒者が持つ「強い安定志向」の現れと考えられます。
  • 大企業や歴史のある企業の人気が上昇転職先として安定して人気があるのは「IT業界」と「食品や消費財関連」の企業です。IT企業は給与等の条件と求人数の多さから、食品や消費財関連は日常で商品を目にする機会が多く、企業に対して自然と親しみと安心感を覚えていることが理由と考えられます。また、第二新卒者に安定志向があることから、規模の大きい企業や、中小でも歴史のある企業なども人気を集めています。

第二新卒のメリット・デメリット

転職活動を始める前に、第二新卒で転職することのメリットとデメリットを把握しておくことも重要です。

  • 第二新卒の
    メリット

    代表的なものは、学生時代の就職活動と比べて「ライバルが少ない」点と、社会人生活を経験しているため「学生時代よりもプラスアルファの力がついている」点です。第二新卒は、条件、状態ともに学生時代よりも余裕がある状況ですので、自信を持って臨めば、スムーズな転職活動ができるはずです。

  • 第二新卒の
    デメリット

    「転職回数が多い」「就業期間が短い」といった場合は、相応の理由がない限りはマイナス評価を受ける可能性があります。実際に、2回目以降の転職になると、どの企業でも間違いなく退職理由の説明を求められる傾向があります。
    また昨今は、転職活動を始めてから3ヵ月以内に転職先が決まるのがスタンダードなので、それ以上のブランクがある場合は、「何か理由があるのではないか…」と勘ぐられ、理由によってはマイナス評価につながってしまう可能性があると覚えておきましょう。

企業は第二新卒者をどう見ている?

ここからは、企業側の視点から、企業が第二新卒の採用をどのように考えているのかについて見ていきましょう。

第二新卒者を積極的に採用する理由

企業が第二新卒を積極的に採用する理由には、将来に備えて「人材を育成したい、確保したい」というものや、社内に新しい血を入れて「職場の雰囲気を変えたい」「職場を活気づけたい」というものが多いようです。
また、第二新卒者は、「総合的なコストパフォーマンスに優れている」という点も企業が第二新卒の採用に積極的な理由の一つ。第二新卒者は、社会人としてのマナーや常識がそれなりに備わっていて、業界や業務についての知識・経験・実績もあるため、企業側はビジネスマナーなどの基礎的な研修や教育などにかける手間と時間を省くことができます。それでいて前職や業界の色にまだ染まっていないので、新しい職場や業界にもスムーズになじむことも可能です。そのため企業側にとって第二新卒はかなり“価値の高い”人材とみなされるでしょう。

第二新卒に期待していること

企業側は第二新卒に期待するものには、以下のようなものが挙げられます。

  • 1意欲・熱意
    企業が最も重視し、採用に直結するポイントが「意欲」と「熱意」です。第二新卒者に業務経験や実績があるといっても、たかだか数年のもの。それを面接でいくら訴えても、採用担当者にはあまり響きません。アピールするのであれば、「どうして入社したいのか」「何ができるのか」「何がしたいのか」といったことを具体的に伝えることが効果的と言えます。
  • 2コミュニケーション能力
    ここで言うコミュニケーション能力とは、誰とでも会話ができる能力ではなく、職場や得意先、あるいは商談や会議など、さまざまな場や人の状況に応じて必要な会話ができる能力、つまり「場の空気を読める」能力のことです。このスキルは経験によって獲得でき、意識することで身に付けることもできるものなので、面接などでは、その資質の有無がチェックされることになります。

第二新卒の転職活動の心得

第二新卒の転職活動は、新卒時と多少方法が異なります。そのポイントは、以下の通りです。

転職活動を始める前にすること
1自己分析
どのような仕事がしたいのか、どういった働き方が自分には合っているのかなど、これまでの業務経験を踏まえて、正確で客観的な分析をしてみましょう。
2優先順位の決定
業界、会社の規模、年収など、転職にあたって重視するものや、転職先に求めるものを書き出して優先順位をつけます。転職活動の中で必ず実現したいことを明確にし、転職先を決める際の基準にしてみましょう。
3志望動機の軸からぶれない転職先を選ぶ
転職先を探す際の大原則は、志望動機の軸になるものを明確にし、そこからぶれないようにすることです。転職先の候補は多岐にわたり、就労条件もさまざま。軸がはっきりしていないと、応募先に迷って、なかなか前に進めないということになってしまいます。軸がはっきりしていれば、内定が複数になった場合も迷わずに決めることができます。
学生時代の就職活動との違い
1一人での活動になる
学生時代は仲間と一緒に就職活動ができたり、大学が就職セミナーなどを開催して就職活動を応援してくれたりしましたが、第二新卒は、すべて一人で行動する必要があります。不安や迷いが生じても、自分で解決しなければなりません。そんなときは、私たちのような転職エージェントを頼るのがベターな選択なので、恥ずかしがらず、気軽に相談に来てみてください。
2時間がない中での活動になる
第二新卒は働きながらの転職活動になるので、学生時代と違い面接などの時間をつくることも容易ではありません。時間がないために、よい判断や満足できる転職ができなくては本末転倒なので、まずは転職したい時期や、活動に割ける時間などを明確にしてから計画的な転職活動を行えるように準備しましょう。
3退職と就職が同時
第二新卒者は退職と就職を同時にしなければなりません。退職することを周囲に明かさない中での転職活動は、意外にストレスを感じるもの。上司や同僚に退職を引き留められたら、転職する決意が揺らいでしまうかもしれません。初めての経験なので、思いがけないストレスやフラストレーションを感じる可能性もあります。
4エントリーシートには前職の実績とアピール要素を
明瞭にまとめる
エントリーシートは、プレゼンテーションの資料と同様の気持ちでつくることが大切です。前職が営業なら、自分の実績や成績をわかりやすく伝えられ、かつアピールできるようにまとめます。同期の中でどうだったのか、予算に対してどの程度達成できていたのかなど、客観的で要点をつかみやすいまとめ方を工夫しましょう。
面接でのアピールのポイント
1やる気と元気
やる気や意欲、熱意、元気、明るさ、若さは、第二新卒だからこそアピールできるポイント。「一緒に仕事がしたい」「部下として迎えたい」と思わせることが大切です。
2逆質問ができるようにする
学生時代の就職活動と同様に、転職先の業態や業務内容を調べて面接に臨むことは不可欠な準備です。「新聞で読んだ○○の事業の進捗状況はどうですか」「△△の事業は自身の業務にどう関係しますか」など、逆質問を面接の中に織り込めるようにできるとベターです。
3自分なりの業務イメージを持ってのぞむ
転職先の業態や業務を調べて、どのような仕事ができるのか、現職の経験をどう生かせるかなどを具体的にアピールすることも重要です。たとえアピールしたことが多少的外れであっても、マイナスのポイントにはなりません。
  • 第二新卒者が新たに挑戦できるチャンスは広がっており、少しでも転職を考えているなら、今が行動を起こすチャンスと言えます。その際に大切にしてほしいのが「自信を持った誠実さ」。自信を持って現職での経験や実績をアピールするとともに、勤務年数が短い場合は退職にいたったことを反省しつつ、誠実に新しい業務に向き合うことを伝えることができれば、理想的なステップアップやキャリアチェンジを実現できるはずです。

コンサルタント 山口淳史

2009年に新卒でアデコに入社。営業職・マーケティング職に特化したチームのマネージャーとして、第2新卒からご経験を生かしたハイクラス層までの幅広いキャリアの方々のコンサルティングを行っている。ITおよびサービス業界を専門としている。

※2017.10.03の記事

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